第1文型~第5文型
英語文法を学習をしていくうえで、避けて通れないのが5文型です。かなり重要視されますが、実は苦手な人もとても多く、「こんなの必要??」と疑問を持つ生徒もたくさんいます。
● 第5文型って必要なの?
● それぞれの文型の違いが分からない
● どうやって覚えたらいいの?
など疑問に思っていませんか?
必要か不要かと言うと「必要」なのですが、私は学生時代も英語が得意でしたが、
実は文型が好きではありませんでした。
なので、5文型が分からない=英語が苦手に直結するわけでもないのです。
ただし、日本語と英語の根本的な構造の違いをパターンで理解すれば、格段に英語への苦手意識が少なくなります。
長文読解などで句や節を区切るときに文型が頭に入っていた方が断然有利なので、基本を解説していきます。
5文型について
英文には、大きく分けて、5種類のパターンがあります。
第1文型 S+V
第2文型 S+V+C
第3文型 S+V+O
第4文型 S+V+O+O
第5文型 S+V+O+C
上の頭文字は、下記の通り
Subject : 主語(~は)
Verb : 動詞 (be動詞・一般動詞)
Object: 目的語 (他動詞の後ろにくる名詞) ~を・~に)
Complement: 補語 (名詞または形容詞)
Modifier: 修飾語 (形容詞または副詞, 前置詞+名詞)
ポイント!
第1文型は自動詞、
第2文型は自動詞またはbe動詞
自動詞と他動詞の詳しい説明は↓
【めっちゃ分かりやすい!】英語の自動詞と他動詞
第1文型 SV
主語と動詞で成立する文型を「第1文型」といい、その場合のV(動詞)に必ず自動詞が来ます。
自動詞のあとに続くのは 前置詞+名詞、副詞など、場所、時間、方向などを表す修飾語(M)が来ます。
第2文型 (SVC)
主語+動詞に補語(C)が加わる文型を第2文型と言います
主語が何か、主語がどのような状態かを表し、補語は名詞か形容詞になります。
そして、「S=C」になるのが明確な特徴です。
■be動詞
be動詞には主語と補語をイコールにする働きがあるので、SVC文型の典型です。
■一般動詞
第2文型を作る動詞には、be動詞のほか、様子や状態を表す自動詞も使われます。
①様子「~のよう」「~に見える」を表す動詞:【look】【seem】【appear】
②五感を表す動詞:【feel】【taste】【smell】【sound】
③変化「~になる」を表す動詞:become, grow, get, turn, go, come, fall, run
④状態「~のまま」を表す動詞:remain, keep, continue, stay, stand, lie
■補語に現在分詞、過去分詞が来る
形容詞として使われる現在分詞・過去分詞は補語(C)の位置に置かれることがあります。
現在分詞は補語の動作を「している」、過去分詞は主語が補語の動作を「される」時に使います。
詳しくは過去の投稿で説明しています→補語になる現在分詞・過去分詞(第2文型・第5文型)
第3、第4、第5文型の動詞はすべて他動詞
第1文型、第2文型の動詞は自動詞ですが、第3-5文型はすべて他動詞が使われます
他動詞は必ず目的語を伴うので、第3-5文型は ③SVO ④SVOO ⑤SVOC
とVのあとは目的語が来ます。目的語には、名詞が入りますが、名詞の意味を表す、動名詞、名詞句、名詞節なども含まれます
第3文型 (SVO)
他動詞の一般的な形で、他動詞はだいたいこの形をとります.
これで完結しない場合は第4、第5文型のどちらかになります。上記でも述べた通り、目的語には名詞の意味を表すものが入ります。
第2文型と第3文型で迷った場合は
第2文型(SVC)のC(補語)は名詞または形容詞で S=Cの関係になる
第3文型(SVO)のO(目的語)名詞でS≠Oを覚えておくといいでしょう
例:
① I grow tomatoes in my garden.
② Children all grow old someday.
grow は自動詞でも他動詞でも使われる単語です。
まずはgrow に続く単語を見てみます
①tomatoes(名詞) ② old(形容詞)
①I≠tomatoes なので第2文型には当てはまらない
②children =old なので第2文型少しわかりづらいですがchildren が oldにgrow する
(子供はいずれみんな大きくなる)
①tomatoes は目的語なので、第3文型
(私はトマトを庭で育てている)
第4文型 (SVOO)
第4文型は目的語がふたつ続きます。
ひとつめのOは主に人や動物、ふたつめのOはモノがきて「O₁にO₂を与える」という意味になります。
また特徴として、第3文型の文にも書き換えが可能なことです。書換の際にはto かforが使われ、どちらを使うかは動詞によって決まります。
SVOOからSVOに書き換える際にfor を使う代表的な動詞は
●buy
I bought my son a BMW(第4文型)
→ I bought a BMW for my son(第3文型).
●make
I made my baby a nice dress(第4文型)
→ I made a nice dress for my baby. (第3文型)
●cook
Lynn cooked her father chicken soup.(第4文型)
→ Lynn cooked chicken soup for her father.(第3文型)
●get
Tim got Susan a cup of coffee(第4文型)
→ Tim got a cup of coffee for Susan(第3文型)
そのほか、findなど
SVOOからSVOに書き換える際にtoを使う代表的な動詞は
●give
He gave her a nice car.(第4文型)
→ He gave a nice car to her.(第3文型)
●tell
Tell me the truth(第4文型)
→ tell the truth to me(第3文型)
●send
I will send you an email tomorrow.(第4文型)
→ I will send an email to you tomorrow.(第3文型)
そのほか、
show, hand, lend, offer, promise, write
第5文型 (SVOC)
第5文型はSVOCの形をとり、SはOをCにするという意味になり、CはOの意味を補う形でO=Cの関係が成り立ちます。
第5文型の形をとる代表的な動詞は以下になります
●call(OをCと呼ぶ)
●name(OをCと名付ける)
●find(OがCだと気づく、思う)
●prove (OがCであることを証明する
●keep(OをCの状態を保つ)
●leave(OをCのままにしておく(放っておく))
そのほか、drive (~に追いやる,至らせる)なども使われます
また補語の部分が、現在分詞、過去分詞、動詞の原型になる使役動詞や知覚動詞も第5文型の形をとります。
■ 使役動詞(make, have, let)
■ 知覚動詞 (see, hear, smell)
まとめ 文型がなぜ苦手と感じてしまうのか?
文型を理解するのが苦手という人は多いですが、なぜ苦手なのか、それは
1. 自動詞と他動詞が分からない
英語が得意な人でも、自動詞、他動詞を完璧に理解している人は少ないのです。
第1文型と第3文型はそれほど重要視しなくても大丈夫です。
自動詞・他動詞については⇓を参考にしてね
英語の自動詞と他動詞の決定的な違いと覚え方を分かりやすく説明
2. 補語と目的語の違いが分からない
目的語は名詞の働きをするもののみに対して、補語は名詞、形容詞、動詞の原型などが当てはまります。
また、第2文型と第3文型を見分けるときは、主語との関係性を見ます
I like my teacher. I(S)≠my teacher → SVO第3文型
I became a teacher → I(S)=teacher → SVC第2文型
第4文型と第5文型を見分けるときは目的語との関係性を見ます
John sent Betty a letter. Betty≠letter → SVOO 第4文型
ジョンはべティに手紙を送った
また第4文型の大事な特徴のひとつとして、第3文型への書き換えがあります。
to または for を使って書き換えが可能な場合は、第4文型です
書換 John sent a letter to Betty.
John drove Betty crazy. Betty = crazy → SVOC 第5文型
ジョンはベティを夢中にさせた
(crazy発狂する、怒るという意味以外にも恋愛において夢中にさせるという意味もある)
深く考えなくてもよい(場合もある)
5文型を理解する一番の目的は、英文を読めるようになるためです。長い文を読むときに5文型を理解していると句や節をどこで区切るかをわかりやすくなります。
ただ時間をかけて、全てに型を当てはめる必要はなく、文を正しく理解していれば、第なに文型かをいちいち意識しなくてもいいのです。
ただ、第2. 4.5文型の形をとる動詞を正しく使えるようにしておくことはとても重要です。
この記事を読んで、「意外と簡単かも」「理解できた」と思っていただけると励みになります!!