前回は助動詞のmay might の基本を説明しましたが、今回は may ・might を使ったイディオム を紹介します。
① may[might] well
② may[might] as well
特に may[might] as well は苦手な人が多いですよね。
慣れてしまうと、使えるようになるので例文をたっぷり紹介しながら説明していきます。
それでは見ていきましょう。
may・might を使ったイディオム
may well ・ might well
may well は may よりも可能性が高くなります。
副詞の well は「かなり、十分、ずいぶん」という意味もあるので、
may/might の後ろに well が来ることとによって、「~する可能性は十分ある」という意味になります。
might well の方が may well よりも少し控えめな言い方とされていますが、現在ではあまりはっきりと区別されずに使われています。
① 【推量・可能性】可能性は大いにある
may は可能性なので、probably (おそらく)ほどは高くなく、あくまで「可能性はある」にとどまるニュアンスです。
可能性のmay 「かもしれない」に well「十分」➡➡ 十分あり得る、十分可能性はある
否定文だと、
「~しない可能性が大いにある」という意味になります。
② ~するのも理解できる(もっともだ、~するのも分かる)
「可能性は十分にある」という意味と似ていますが、推量・可能性ではなく、
何らかの根拠、正当な理由があって、「~するのも分かる・理解できる」という意味でも使われます。
同様の意味で表せる、
He has every reason to be upset や
He has every right to be upset.
と書き換えが可能です。
may as well・ might as well
may[might] as well の基本は 「消極的な提案」
実は、as well だけで <提案>「~した方がいい」「~が結構」という意味があります。
それに、助動詞ののmay がつくと 以下の意味になります。
① 許容・容認「~してもいい」
② 可能性・推量「~した方がいいかもしれない(可能性・推量)」
might as well は もともとは may as well よりも控えめな表現とされていますが、日常ではほぼ区別なく使われます。
むしろ might as well の方がよく使われるくらいです。
① 許容、容認 「~しても差支えがない」「~してもいい」
「せっかくだから~しようかな」や「~してもよさそう、大丈夫そう」などやらない理由がない場合に使われます。
should よりも消極的
may as well (might as well )は口語的でややカジュアルなので、should と同じような意味ですが、should よりも控えめで消極的な 非熱心的な表現になります
② 状況からの判断、提案「~したほうがいい」「~した方がよさそうだ」
ほかに選択肢がない場合によく使われます。
積極的にしたいわけではないけど「~しておくか」
「仕方ないから~しよう、~したらどう?」というニュアンスで使います
should との違い
上記の例文、両方とも should と意味がほとんど変わりませんが、may as well / might as well の方が「仕方ない」「しぶしぶ~する」というニュアンスを含みます。
③ might as well ~するのも同然だ /~する方がマシだ
この意味では may は使わず、might as well になります。
比較の対象よりと比べて 優れているわけではなくて、どちらかというと前者がいい
どちらをとってもネガティブな状況は変わらないことが前提です。
過去形で「~したのも同然だった」「~する方がマシだった」という場合は might as well の後ろを have +過去分詞にします。
might as well とwould rather の違い 似ているようで違いが明確!
might as well は 優越がほとんどなく どっちも同じくらい、または前者がすこしマシ
上記は、「死ぬ方がマシ」とも解釈できるし、「死ぬのも同然」と解釈もできます。
どちらも正しい解釈で前者、後者 両方とも同じくらい嫌なことを意味します。
いっぽうで would rather は 前者の方がいい/後者はイヤだ と優越がはっきりしています。
こちらもは明確に、死んだ方がマシ、彼がいない方がずっと嫌だという意味になります。
まとめ
今回は may / might を伴うイディオムについてでした。