今回は、1994年の大ヒット曲、リサローブの”Stay (I missed you) "です。
ボーイフレンドと喧嘩がテーマだそうです。
この曲は、ウィノナ・ライダーとイーサンホークの映画 ”Reality Bites"のエンディングに起用されたことがきっかけで全米ナンバー1を記録しましたが、当時レコード会社未契約であったにもかかわらず、ビルボードシングルチャートで1位を記録するという史上初の快挙を成し遂げたのです。
彼女の曲はとても早口で歌うものが多いのが印象的です。英語のシャドウイングにとても役に立つので、意味を理解して、歌えるようになるとかなり英語が上達します。
Stay (I Missed You) by Lisa Loeb and Nine Stories
You say
I only hear what I want to
And you say
I talk so all the time, so
And I thought what I felt was simple
And I thought that I don't belong
And now that I am leaving
Now I know that I did something wrong
'Cause I missed you
Yeah I missed you
あなたは言う
私は都合のいいことしか聞こえないって
あなたは言う
私はいつもしゃべってるって
私が感じていることはシンプルで
もう一緒にいられないって思った
あなたの元を去ろうとしている今
私が何か悪いことをしたんだ
だって、さみしかったから
本当よ、さみしかったの
And you say
I only hear what I want to
I don't listen hard
I don't pay attention
To the distance
That you're running or to
Anyone anywhere
あなたは言う
私は都合のいいことしか聞こえないって
ちゃんと耳を傾けなくて
あなたがどれだけ遠くへ行こうが
どこの誰と行こうが
どうでもいいって思ってるって
I don't understand if you really care
I'm only hearing negative, no no no, bad
どうでもいいって思うのはあなたじゃないの?
嫌なことしか聞こえてこない、ノーノ―、もうやめて
So I, I turned the radio on,
I turned the radio up
And this woman was singing my song
Lovers in love and the other's run away
Lover is crying 'cause the other won't stay
だから私はラジオを付けて
ボリュームをあげたの
そしたら女の人が私の心境を歌っていた
恋人は愛し合ってるのにひとりはどこかへ行ってしまった
もうひとりは恋人が一緒にいてくれないと泣いている
And some of us hover when we weep
For the other who was dying
Since the day they were born, well
生まれてこのかた本当の愛を知らない人のために嘆くとき
すぐに立ち直れない人もいるのよ
Well, this is not that
I think that I'm throwing
But I'm thrown
これは決して
私があなたを去るんじゃなくて
私が放り出されたの
And I thought I'd live forever
But now I'm not so sure
You try to tell me that I'm clever
But that won't take me anyhow
Or anywhere,
With you
ずっとうまくやっていけると思ったけど
今は自信はないわ
キミは賢いとあなたは言うけど
あなたとの関係が修復できないのなら意味がないわ
And you said that I was naive
And I thought that I was strong
I thought, "hey, I can leave, I can leave"
Oh but now I know that I was wrong
'Cause I missed you
Yeah, I missed you
あなたは私のこと世間知らずだって言ったけど
私は自分が強いと思った
だから”出ていける”って飛び出したけど
今わかったの 間違ってたのは私
だってさみしかったから
そうよ、さみしかっただけ
You said you caught me cause you want me
And one day you'll let me go
You try to give away a keeper
Or keep me 'cause you know you're just so
Scared to lose
あなたがが望んで一緒になったのに
いつか あなたから別れたいって思うのよ
あなたはキーパー(つなぎ止め)を手放すの?
それとも失うのが怖いから一緒にいるの?
And you say,
"Stay"
そしてあなたは言うの
”ここにいて”って
You say
I only hear what I want to
あなたは言う
私は都合のいいことしか聞こえないって
文法・イディオム
関係代名詞 what
関係代名詞のwhat は先行詞を必要とせずに名詞のカタマリを作ることができます。
what S+Vで 「SがVすること」という風な意味になります
what S+Vが名詞の役割をするので、主語、目的語、補語など色々な場所に置けるのも特徴です。
くわしくは、↓で解説しています
関係代名詞「what」を分かりやすく説明
that がたくさん!!
曲中にはたくさんのthat が出てきますが、代名詞、関係代名詞、接続詞、イディオム どれに当てはまるか見ていきましょう
接続詞 that
think, tell, say, know などが前の節にあれば、that は接続詞であることが多いので
「~だと思う、~と言う, ~だと知っている,分かる」
1,5,7,8,9=「接続詞 that 」
1.直訳 私は属さないと思った(居場所がないと思った)
5.直訳 あなたは私が賢いと伝えようとした
7.直訳 あなたは私が世間知らずだといった
8.直訳 私は自分が強いと思った
9.直訳 だけど今私がが悪かったと分かった
関係代名詞 that
関係代名詞の that , who, which , whomの前には先行詞の名詞があるのが特徴です。
関係代名詞以降の節が、先行詞を説明する役割をします
詳しくは↓で説明しています
【簡単】関係代名詞 基本which, that
熟語
2.4は that を含むイディオムになります
now that = 今や~だから、~からには
2.直訳 今や私が出ていこうとしているので
It is not that ~(this is not that~)= ~というわけではないが
4.直訳 私の方から放棄したと思うわけではないが、むしろ私は捨てられたのだ
代名詞 that
6. But that won't take me anyhow or anywhere with you.
このthat は前の歌詞
you try to tell me that I'm clever.
直訳 あなたは私が賢いと言おうとする
But that won't take me anyhow or anywhere with you.
直訳 でもそれ(私が賢いということ)はどうしようともあなたとどこかへ行くことにはならない
意訳 私が賢いということがこの関係を修復することにはならない
まとめ
リサローブのこのアルバムを買って以来、ずーっとこの曲がお気に入りで聞いていますが、深堀すると改めて、切ないいい曲だなと思います。
そして分からない部分もたくさんあったなと思いました。
リサローブはアメリカの名門、ブラウン大学で比較文学を専攻。歌詞も文法が崩れてなく、複雑な表現な曲もあります。
この”stay"は彼女曰く、ボーイフレンドとのけんかがテーマでストレートな表現と言っていますが、それでも
some of us hover when we weep for the other who was dying since the day they were born
が分からなくて色々調べました。
彼女はこの歌詞についてインタビューで
「私はいつも深く考えすぎるくせがあるので、ボーイフレンドとの喧嘩や別れにおいても頭の中で色んな葛藤がいつも渦巻いているけど、ふとラジオを付けると私の状況をそのまま歌っている人がいて、みんなこんな経験をするので、歌になるんだと気が付くと少し気分が落ち着いた。それに自分にとってはとても深刻な問題だけど、うつになったり生きていけないと思ったりはしない」と述べていました。「中には鬱や生きる意欲がなくす人もいる」という意味を歌ったのが、some of us hover… の部分のようです。
本心は、さみしい、一緒に居たいと思うのに、不安定さから喧嘩になってしまう。そして最後その複雑な気持ちを受けとめて”stay"といってくれる。すごく心に刺さる1曲です。
そして接続詞や関係代名詞を学ぶのにもいいし、発音の練習にもうってつけ。
実際に私はこの曲を何度も聞いて発音を学びました。
そしてこの曲を歌えるようになるころにはもうあなたはペラペラの英語上級者で間違いないでしょう!