仮定法過去と仮定法過去完了
今回は、仮定法過去と仮定法過去完了を解説します。
「もし~なら○○するのに(でもできない)」
「もし~していれば○○だったのに」
と事実とは異なって、仮定の想像を表現する際に「仮定法過去」、「仮定法過去完了」を使います。
現在のことを述べる場合、仮定法過去を使い、過去のことを述べる場合は仮定法過去完了を使います。
また、可能性が極めて低いことに対する願望「○○だったらいいのにな」や
現実に相反する行い、振舞いを表す「まるで~のように○○する」などの表現方法も見ていきます
仮定法過去「もし~ならば○○なのに」
実際の事実とは異なるが、もし~ならばと仮定を使った表現法を仮定法過去と言います。
形は
「If + 主語(S) + 動詞の過去形」もしもSがVしたら、
「S+助動詞の過去形+○○」○○する/できるのに
実際には(直接法)
I don't have a car, so I don't give her a ride.
if節(条件節)が過去形の場合は、現実とは反する、架空のことや可能性がほぼゼロであることを表す。一方、if 節が現在形の場合は、可能性があることを指します
例:If can borrow my dad’s car, I will give her a ride.
お父さんに車を借りれたら、彼女を車で送ってあげるつもりだ
↑ I , she, he, it など単数形の場合でも、wereを使います。
口語的には, If I was you, と表現されている場合もあります
if~が文の後ろにくる場合もあります。
■疑問文はif節(条件節)ではない方を疑問に
「もし~ならば○〇ですか?」
疑問詞を用いる仮定法過去
仮定法過去完了「もし~だったなら○○だったのに」
過去のことをを仮定、想像して述べる場合は「仮定法過去完了」を使います
過去の事実に反する仮定(if節)➡ 過去に○○になっていたのに
If S, had+過去分詞、 S [would/could /might] +had 過去分詞
実際(直接法)では
She didn't ask me(過去),
so I didn't give her a ride.(過去)
仮定法過去完了+仮定法過去「もし~だったら、(今)○○なのに」
if節(条件節)が過去の仮定を述べているが、そのあとに続く内容が現在を指す場合もあります
過去の事実に反する仮定(if節)➡今頃○○なのに
If S, had+過去分詞、 S [would/could /might] +動詞の原型
実際(直接法)では
I didn't accept the job offer(過去),
so I am not in New York now(現在)
I wish 「○○できたらいいのに」
不可能(不可能に近い)願望を表したいときは
「S+wish +S+過去形」を使って表現します
文中のふたつの主語が違う場合も使えます
「(過去に)○○していればよかった」
as if 「まるで~のように○○する」
実際とは異なるが、「まるで~のように○○する」と仮定を使った表現をするときは
「as if S+動詞の過去形」を使います
過去を表す場合は as if S had +過去分詞で、時間のズレを表します
まとめ
仮定法過去と仮定法過去完了を解説しました。慣れるまでは時制が混乱してしまいがちですが、慣れるにはいろんな例文に触れていくのが一番です。今回のポイントは
- 現在の事実とは異なる場合: 仮定法過去
「もし~なら○○なのに」
If I could be an animal for a day, I would be a giraffe
もし一日だけ動物になれるとしたら、私はキリンになる - 過去の事実と異なる場合: 仮定法過去完了
「もし~だったら○○だったのに」
If she had come earlier, she could have had the last slice of apple pie.
もし彼女がはもっと早く来ていれば、アップルパイの最後の一切れが食べられたのに - 過去の事実と異なることが現在の事実を左右するとき: 混合
「(過去に)~だったら今○○だったのに」
If the flight had not been cancelled, we would be in Bali now.
飛行機がキャンセルになっていなければ今頃バリだったのに - 願望「○○だったらいいのに」S+wish S+過去形
I wish I had a big brother
私に兄がいればいいのに - 「まるで~のように○○する」 as if S+過去形
She cooks as if she were a professional chef.
彼女はまるでプロのシェフのように料理をする
次回は、未来の仮定法と重要な表現【応用編】を解説します