時制の一致を受けない「仮定法現在」
今回は「仮定法現在」について解説します。
あまり聞き慣れない言葉ですが、
大学入試、TOEICにもよく問題に出されるので、理解すればあなたも英語上級者です。
「仮定法現在」はしっかりとポイントを理解すれば、意外とシンプルな英文法です。
早速、例題を見ていきましょう。
答えは a. be (動詞の原型)です
この記事では、that節に「仮定法現在」が使われる動詞・形容詞・名詞について見ていきます。
●上記の例題で「b. are」じゃないの?と思った
●難関大学に合格したい
●TOEIC800点以上を目指している
こんな人におすすめです
I recommend that you read this article.
仮定法過去や仮定法未来についても⇓の記事を是非参考にしてみてください
仮定法現在とは?
「仮定法現在」とは
「要求」「命令」「提案」「主張」を表す他動詞や
「当然」「重要」「必要」などを表す形容詞、名詞が主節に置かれると、
that節の動詞は、時制の一致を受けず、動詞の原型が使われます。
仮定法現在の様々な用法、どんな場合に「動詞の原型」が来る?
「仮定法現在」は
主節に特定の動詞、形容詞、名詞が使われると、that以下(that節)の動詞が原型になります
使い方はこのような形になります。
仮定法現在が使われる動詞
「要求」
- demand「要求する」「求める」
- request「要求する」「要請する」「依頼する」
- require「要求する」「必要とする」「義務付ける」
例
The police requested he show his ID.
警察は彼にIDを見せるように要求した
「命令」
- order「命令する」「指令する」
- command「命令をする・下す」
例
The head ordered the incident be investigated.
警察署長はその事件が調査されるように命じた
「主張」
- insist「主張する」
- claim「主張する」「宣言する」
例
Todd insisted that he pay for dinner for all of us.
トッドはみんなの夕食代を払うと言い張った。
「提案」
- recommend「勧める」
- suggest「提案する」
- advise「提案する」
- propose「提案する」
例
She suggested that he take dance lessons.
彼女は彼がダンスのレッスンを受けるように提案した。
should をつけてもOK
一方で、アメリカではshouldが脱落して、動詞の原型のみが使われることが主流になっています。
〇 The police requested he should show his ID.(イギリスで一般的)
〇 The police requested he show his ID.(アメリカで一般的)
仮定法現在が使われる形容詞
仮定法現在が使われる時の主節は <It is 形容詞 that S+V 「SがVするのは形容詞だ」>の形がよく用いられます。「重要」「当然」「必要」などの意味が主節の形容詞に入っていれば、that節の動詞は動詞の原型が使われます。
「重要」
- important「重要な」
- vital「極めて重要な」
- desirable 「望ましい」
例
It's vital that we take action immediately.
私たちがすぐに行動を起こすことが不可欠である
「当然」「公平」
- natural「当然の」
- fair「公平な」
- unfair「不公平な」
例
It's natural that children be taken care of by adults.
子どもが大人によって育てられるのは当然のことだ
「必要」
- necessary「必要な」
- essential「必要不可欠な」
It is necessary that voices of the public be heard.
市民の意見が聞かれることは必要なことだ
should をつけてもOK
一方で、アメリカではshouldが脱落して、動詞の原型のみが使われることが主流になっています。
〇 It's vital that we should take action immediately.(イギリスで一般的)
〇 It's vital that we take action immediately.(アメリカで一般的)
仮定法現在が使われる名詞
「要求・要望」
- requirement「義務」「要求」
- request「要求」
- wish「望み」
- desire「強い望み」
例
The class requirement is that research papers be handed in at the end of the term.
クラスの必要条件は学期末に論文が提出されることだ
「決定」
- decision 「決定」
- rule「決定事項」「規制」
- regulation「規制」
例
I made a decision that I live by myself.
ひとり暮らしをすることを私は決めた
「提案」
- recommendation「提案」
- suggestion「提案」
- advice「提案」
- proposal「提案」
例
My desire is that he be home safely.
私の強い望みは彼が無事に戻ってくることだ
「主張」
- insistance「主張」
例
It was his advice that we see each other.
私たちが交際することになったのは彼の助言からだった。
should をつけてもOK
動詞や形容詞の場合と同様に、ここでも、<should>が省略されていることが意味からも理解できます。
〇 I made a decision that I should live by myself.(イギリスで一般的)
〇 I made a decision that I live by myself..(アメリカで一般的)
まとめ
今回は、「仮定法現在」について解説しましたが、いかがでしたか?
ポイントは、主節に
●「要求」「命令」「提案」「主張」を表す他動詞
●「当然」「重要」「必要」などを表す形容詞または名詞
これらの条件の場合、that 以下の動詞には「原型」が使われる
意外とシンプルですが、意識していないと、
「基本的な英文法」に従って、時制の一致をしてしまいがちになるので、文法の例外も押さえて
TOEICで高得点や、大学の受験合格を目指してくださいね!
今回の記事は、TOEIC参考書「新TOEICテスト大戦略シリーズ、900点獲得のルール20」で私自身も実際につまずいた、箇所だったので、とても勉強になりました。
おすすめ参考書(TOEIC)
本気でTOEIC高得点獲得を目指す方におすすめの一冊です。
この一冊のみで私は、TOEIC945点を獲得しました。アマゾンのレビューはいまいちですが、私には使いやすかったです。
高得点を目指す人々のために、ルール別に解説をしています。ビジネス英語の内容が豊富で練習問題も難題が多いですが、くどすぎないポイントをついた解説が私にはわかりやすかったです。問題を難問もこなす必要があるので、長い解説は時間がかかって、途中で挫折してしまういます。何問もこなしていくうちに知識が定着していきました。
初めは「800点レベル」で標準的な問題から進めていき、「900点レベル」でやや難の問題、
最終的には「950点レベル」で難の問題に挑戦するというように、色んなハイレベルな文法を網羅しながらレベルアップしていけます。
解き方のコツや解説が論理的で、わかりやすいと大評判の一冊です。