補語としての現在分詞・過去分詞
前回は分詞の基本を説明しましたが、今回も前回に続き、現在分詞と過去分詞について解説します。
今回は第2文型と第5文型のかたちをとる現在分詞・過去分詞を解説します。
第2文型、第5文型の形をとる現在分詞、過去分詞も形容詞としての役割を果たします。
第2文型、第5文型でよく使われる動詞(V)や補語(C)にくる分詞の注意点もまとめましたので、是非参考にしてみてください
第1~5文型については、下記の記事を参照ください
第2文型で使われる現在分詞・過去分詞
第2文型は主語(S)動詞(V)補語(C)の形をとり、主語の名前や状態を説明します。
この文型の特徴は主語と補語がイコールの関係が成り立ちます。
ここで使われる現在分詞・過去分詞は形容詞として主語の状態を説明し、現在分詞は補語の動作を「している」、それに対し過去分詞は主語が補語の動作を「される」時に使います。
主語"the girl"=補語"running"
主語=補語の関係が成り立つ!
彼女が「走っている」ので現在分詞
主語"he"=補語"shocked"
主語=補語の関係が成り立つ!
彼が「衝撃を受けている」ので過去分詞
第2文型でよく使われる動詞
・sit
・stand
・come
・go
・keep
・remain
・stay
・look
・seem
・sound
第5文型で使われる現在分詞・過去分詞
第5文型は主語(S)動詞(V)目的語(O)補語(C)の形をとり、補語は目的語の名前や状態を説明します。
第2文型は主語(S)=補語(C)でしたが、第5文型は目的語と補語の関係がイコールになります。
第5文型では分詞が直前の目的語がする動作を表すので、目的語が意味上の主語になります。
目的語"someone"=補語"crying"
目的語=補語の関係が成り立つ!
誰かが「泣いている」ので現在分詞
目的語"my name"=補語"called"
目的語=補語の関係が成り立つ!
私の名前が「呼ばれる」ので過去分詞
知覚動詞(see, hear)や使役動詞(make, have)もこの形をとります。
そのほかにも keep, find も分詞とともに第5文型の形でよく使われます
現在分詞・過去分詞どっち??
第2文型の 主語(S)=補語(C)や
第5文型の 目的語(O)=補語(C)のポイントを理解できても、穴埋め問題などで補語にくる分詞が現在分詞か過去分詞なのか分からなくなったりすることがよくあります。
下記の注意点や相違点を覚えておけば、もう怖いものなし!
①感情を表す動詞に注意
日本語では「驚く」「満足する」「興奮する」は能動的な意味合いで使われますが、
英語では能動態が「驚かせる」「満足させる」という意味になるので、
感情を表す分詞は過去分詞(受動態)の形で「驚く(驚いている)」「満足する(満足している)」という表現の仕方をします。
□surprise (驚かせる)
■surprised (驚く、驚いている)
熟語 surprised at ~ ~に驚く
□excite (興奮させる)
■excited (興奮している)
熟語 excited about ~ ~に興奮する
□interest (興味を持たせる)
■interested(興味がある)
熟語 interested in~ ~に興味がある
□shock(ショック(衝撃)を与える)
■shocked(ショック(衝撃)を受ける)
熟語 interested in~ ~に興味がある
□satisfy(満足させる)
■satisfied(満足する)
熟語 satisfied with~ ~に満足する
□disappoint(失望させる)
■disappointed(失望している、がっかりする)
熟語 disappointed with~ 振舞い、結果、過ちについてがっかりする
熟語 disappointed in~ 中身、内容、性格にがっかりする
□please(喜ばせる)
■pleased(喜ぶ、喜んでいる)
熟語 pleased with~ ~に喜ぶ
②keep + 現在分詞 vs. keep + 過去分詞
第2文型(SVC)~し続ける
■keep +現在分詞(C)■
■keep +過去分詞(C)■
第5文型(SVOC)
■keep +目的語(O)+現在分詞(C)■
■keep +目的語(O)+過去分詞(C)■
③leave+ 現在分詞 vs. leave + 過去分詞
第5文型(SVOC)
④remain+現在分詞 vs. remain + 過去分詞
remain +形容詞で 形容詞の状態にとどまる、状態のままが続くという意味になります。
remain +現在分詞/過去分詞が来ることもしばしばあり、remainが動詞の場合は第2文型(SVC)の形をとります。
第2文型(SVC)
⑤find+現在分詞 vs. find + 過去分詞
⑥make+動詞の原型 vs. make + 過去分詞
makeを用いた使役動詞も第5文型(SVOC)の形をとりますが、make O 過去分詞の形をとるものもあります。
意味は「OをCしてもらう」
⑦have+動詞の原型 vs. have + 過去分詞
makeと同様、haveを用いた使役動詞では動詞の原型があとに来て、「Oに~Cしてもらう」という意味になりますが、
目的語が(主に)人の場合は補語にくるのは動詞の原型でしたが、
目的語(O)モノ+過去分詞(C)で 「OをCされる」「OをCしてもらう」という意味になります。
↑この場合のcutは原型ではなく過去分詞 (原cut-過去cut-過去分詞cut)
次回も引き続き分詞を見ていきます。
次回は副詞の役割をする「分詞構文」を見ていきます。
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